WordPressの自動更新で不具合が出た時の安全な対処手順
【制作会社が徹底解説】

WordPress はとても便利ですが、「自動更新」後に突然レイアウトが崩れたり、プラグインが動かなくなるなどの不具合が出ることがあります。
予期せぬトラブルは焦りますが、落ち着いて正しい手順で対処すれば、ほとんどのケースは安全に復旧できます。

この記事では、制作会社目線で “確実に復旧できる安全な対処手順” をわかりやすく解説します。

WordPress自動更新のトラブルを示すアップデート画面のイメージ写真

まずは落ち着いて!自動更新で不具合が起きる主な原因

WordPressの自動更新は便利ですが、サイトの仕様や環境によっては不具合が発生することがあります。
特に多い原因は次の4つです。

WordPress本体のバージョン変更による不整合

本体が新しい仕様に変わると、古いテーマやプラグインが追いつかず動作エラーが起こることがあります。

プラグインとの相性トラブル

自動更新でプラグイン側もアップデートされた場合、相互の互換性が崩れることがあります。

テーマの更新が追いつかないパターン

特に海外テーマ(ThemeForestなど)は更新が遅く、「本体だけ先に新しくなる」ことで不具合が出るケースが多いです。

PHPバージョン非対応

サーバー側のPHPが古いままの場合、新しいWordPressに非対応でエラーが起きることがあります。

安全に復旧するための“最初のチェックポイント”

まず、次の点を確認すると原因の切り分けがスムーズになります。

管理画面にログインできるか

ログインできる場合は復旧が簡単。できない場合はプラグイン・テーマの深刻なエラーの可能性が高いです。

フロントページだけの不具合か、全体なのか

レイアウト崩れだけならテーマ側、真っ白(500エラー)ならPHPやプラグインの可能性が高いです。

キャッシュの影響を除外する

「表示が崩れているだけ」のケースも多いので、ブラウザキャッシュをクリアして確認します。

セキュリティプラグインのブロック確認

Wordfence、SiteGuardなどが自動更新後に誤検知するパターンもあります。

誰でもできる!自動更新後の安全な対処手順(完全版)

① まずバックアップの有無を確認する

サーバーの自動バックアップ、またはプラグイン(UpdraftPlus等)が残っていれば復旧が簡単です。

② プラグインを一旦「すべて停止」する

管理画面に入れる場合は次の手順を実行してください。

  • すべてのプラグインを停止
  • サイト表示が戻るか確認

戻る場合:原因プラグインが確定
戻らない場合:テーマ側が原因の可能性

管理画面に入れない場合は、FTPで /wp-content/plugins/ のフォルダ名を一時的に変更すると停止扱いになります。

③ 不具合が改善するか確認する

プラグイン停止で解消されれば原因の切り分け完了。
1つずつ有効化して「問題が出るプラグイン」を特定していきます。

④ テーマの更新状況を確認する

特にカスタムテーマや海外テーマは更新が遅いため、互換性エラーの原因になります。
一度「Twenty Twenty系テーマ」に切り替えて症状が消えるか確認します。

⑤ WordPress本体を一つ前のバージョンに戻す

必要な場合は「WP Downgrade」などで本体をロールバック可能。
※制作会社の管理下で行うのが安全です。

それでも直らない場合は?制作会社が行う高度な対処

error_log の解析

サーバー内のエラーログから原因となるファイル・プラグインを特定します。

デバッグモードで原因を表示

wp-config.phpWP_DEBUG を ON にし、詳細エラーをチェックします。

サーバー側設定の確認(PHPバージョン, メモリ制限)

PHPの非対応・メモリ不足(memory_limit)が原因のケースも多いです。

代替プラグインへの切り替え

更新が止まったプラグインは使用を継続すると危険なため、互換性のある別プラグインへ移行します。
制作会社ならではの専門的なアプローチで、安全に復旧が可能です。

そもそも自動更新はOFFにすべき?制作会社の結論

結論:
「サイトの種類」によって最適解が変わります。

高度カスタマイズのサイト → 自動更新 OFF(手動管理)

  • 更新テストが必要
  • トラブルが売上に直結する業種は絶対に手動更新

小規模サイト・放置型サイト → 自動更新 ONでもOK

  • ただし「バックアップ環境」が必須
  • プラグインを入れ過ぎないこと

共通して言えるのは、更新=リスクであること
だからこそ、更新前にバックアップ → 更新後に動作チェックの流れを習慣化することが何より重要です。

まとめ(バリューネット制作者としての実体験)

WordPressの自動更新は便利に見えますが、実際に長年サイトを管理してきた経験上、「自動更新=常に安全」ではありません。

私自身も最初の頃は“自動更新ON”で運用していました。
しかし、次のようなトラブルを何度も目にしました。

  • プラグイン同士の互換性エラー
  • テーマが新バージョンに追いつかずレイアウト崩壊
  • WordPress本体だけ先に更新され動かなくなる
  • 自動更新直後に管理画面へ入れなくなるケース

結果的に、「結局、修復に手間がかかりメリットが薄い」「管理する側のペースで更新した方が圧倒的に安全」という結論に至りました。

現在バリューネットでは、お客様のサイトでも “ほぼ手動更新” を採用しています。

サイトの内容・プラグインの数・テーマの種類など、状況によって最適解は違うため、もちろんケースバイケースです。
しかし少なくとも、

  • カスタマイズが多い
  • プラグインが10個以上
  • 海外テーマを使用
  • 業務に直結するサイト

このようなサイトは 自動更新のリスクが高めです。

安全に長く使えるサイト運用のために、「更新は慎重に」「バックアップは確実に」が最も安定すると実感しています。

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バリューネットでは、WordPressの更新トラブル・表示不具合・高速化・保守管理など、“現場で実際に経験してきた課題を踏まえた運用” を徹底しています。

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